鳥取・江府町で買い物支援の実証実験 町外スーパー商品を自宅配送
江府町で買い物支援実証 町外スーパー商品を自宅配送

鳥取県江府町は、中山間地域に住む高齢者の買い物を支援しようと、町外のスーパーなどの商品を家まで届ける実証実験を始めた。移動販売網を持つ町内の商店とIT企業の3者で連携し、購入できる商品の幅を広げて住民の利便性を高める。

町内の買い物環境と課題

江府町の人口は2347人で、65歳以上の高齢者は1218人と半数以上を占める(8月末時点)。町内には移動販売も手がけるスーパー「えんちゃん」が3店舗あり、車を運転できない高齢者らの買い物を支えている。

ただ、大型スーパーマーケットやホームセンターはなく、園芸用品や農業用品、家電などは購入できない。そこで町は今年5月、えんちゃんとシステム開発会社「アクシスITパートナーズ」(鳥取市)と3者で協定を締結した。

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約2200商品が購入可能に

アクシス社の専用サイトを使えば、えんちゃんに加え、隣接する鳥取県伯耆町内にあるスーパー「まるごう」やホームセンター「ジュンテンドー」と合わせ、計約2200商品が購入可能になる。

アクシス社は途中まで配送も担い、まるごう、ジュンテンドーの商品は同社がえんちゃんの店舗に配送。その後、えんちゃんのスタッフが町民の家へ届ける仕組みだ。町内に2か所ある交流施設でも受け取れる。

注文方法と支援体制

注文はスマートフォンやパソコンから。紙のカタログも用意する。スマホ操作は町の集落支援員と、えんちゃんのスタッフが手伝う。「日ごろから町内の高齢者と信頼関係を築いているえんちゃんのスタッフなら、ネットに不慣れな町民も安心できる」と町総務課の川上柊維さんは言う。

実証実験が始まった今月8日、御机地区に住む町民(83)は、交流施設で集落支援員の助けを借りながらカタログから商品を選んで注文。その後、町中心部から約10キロ離れた自宅で商品を受け取った。川上さんは「注文の仕方を教えてもらえて助かった。自宅まで届けてくれるのは便利」と笑顔で話した。

この日は報道陣向けのデモンストレーションだったため、すでに注文していた商品を受け取ったが、通常は注文の翌日から1週間で届く。

今後の展望

事業は国の「過疎地域持続的発展支援事業」に採択され、今年度は交付金2000万円を活用する。来年度以降の本格運用については、システムへの登録者数や利用回数を集計、分析をもとに検討するという。

町の川上柊維さんは「地元企業と連携することで、地域に利益を還元し、住民の利便性を向上させながら、発展できるようになれば」と力を込めた。

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