高知県警は今年度から、県警察学校(高知県南国市)でのスマートフォンの使用ルールの緩和に乗り出した。「警察官は厳しい」というイメージを払拭(ふっしょく)することで、減少傾向にある警察官の志願者の増加につなげたい考えだ。
寮内での使用を許可、管理も個人管理に
警察学校では大卒などの短期課程で6か月、高卒・短大卒などの長期課程で10か月、警察官として必要な法律の知識や逮捕術などを学ぶ。午前6時30分に起床し、その後も授業や訓練など午後10時30分までスケジュールが組まれている。
スマホの使用は、これまで寮とは別の食堂と談話室に限定されていたが、4月以降、寮内でも使えるようになったほか、管理についても学校側が管理し、使いたい時だけ受け取る必要があったのを個人管理に変更。また、警察官としての基礎を集中的に学ぶ特別指導期間も負担を減らすため、約1か月から約2週間に短縮した。
志願者減少が背景、応募数は5年で大きく減少
見直しの背景にあるのは警察官志望者の減少。2020年の県警の採用試験への応募総数は450人だったのに対し、25年は268人と大きく減った。「警察官は厳しい」というイメージを持たれ、敬遠されている可能性があるという。実際に警察学校に入校中に離職するケースもあり、ルールの緩和に踏み切ることにした。
学生(19)はスマホの使用緩和について、「入校前は携帯電話が使えないと思って、それなりに覚悟を持ってきた。携帯を使えるようになって、音楽を聞けるのがリフレッシュになる」と語った。別の学生(25)は「テスト前とか訓練の後に、しんどいことを家族とかに伝えられて、ストレスがたまりにくくなる」と話した。
副校長が志願者増への期待を表明
同校の中嶋啓貴副校長は「ルールの見直しなどに取り組んでいることを知ってもらい、『県民が安心して暮らせるよう社会を守りたい』と考える若者が一人でも多く、採用試験に臨むきっかけになってほしい」と期待を述べた。