韓国・釜山で開かれたプラスチック汚染対策をめぐる国連の国際会議は2024年12月1日、最終的に合意をまとめることができず閉幕した。プラスチックの生産段階から規制するかどうかをめぐり、各国の隔たりが最後まで埋まらなかった。
初の世界的な法的枠組みへ調整難航
この会議は、プラスチック汚染に関する初の国際条約を採択するための政府間交渉委員会の第5回会合で、初めは年内の合意を目指していた。しかし、環境団体や一部の国々は、廃棄物の管理やリサイクルだけでは汚染を食い止められないとし、新たなプラスチックの生産量に上限を設けるよう求めた。一方、石油化学製品の輸出が経済の柱となっている産油国などは、生産制限に強く反対し、対策の焦点はあくまで廃棄物管理に置くべきだと主張した。
議論の最終盤には各国の妥協点を探る文書も示されたが、必要な全会一致の支持を集めるには至らなかった。その結果、交渉は合意なきまま閉会し、議長国を務めた韓国は継続を表明した。次回会合は2025年に開かれることが決まっており、条約の採択はそれ以降に先送りされる。
海洋汚染の深刻化で実効策が焦点に
プラスチックごみは世界中の海に流出しており、生態系や人体への影響が懸念されている。今回の条約には、ごみの発生抑制から回収、再資源化まで幅広い対策を国際的に義務づけることが期待されていた。合意がずれ込むことで、実効性のある対策の実施も遅れる可能性がある。



