病院で働く人たちの日常は、患者さんには見えない「事情」と「本音」で溢れている。予約の時間、紹介状の必要性、救急外来の待ち時間——「どうして?」と思われがちな場面の裏側を、受付・看護師・技師など様々な医療従事者の視点で描くオムニバス連載。今回は、救急外来の待ち時間に関する疑問に答える。
救急外来は「重症優先」の医療体制
救急外来は、体調不良のときにいつでも気軽に受診できる便利な外来ではなく、重症患者や緊急性の高い患者を優先して対応するための医療体制である。そのため、診察は受付順ではなく、「症状の重さ」や「命に関わる可能性」に応じて優先順位が決められる。
容態の悪い患者は、見た目では判断しづらくても緊急対応が必要な場合があり、後から来院した方でも先に診察へ案内されることがある。また、救急搬送や重症患者への処置が重なると、待ち時間が大きく変動することもある。
軽症の場合は長時間待つことも
症状が比較的軽い場合は、救急外来で長時間待つこともある。「どうしても今診てほしい」という気持ちは理解できるが、救急外来ではその必要性も含めて優先順位を判断している。そのため、診察まで時間をいただく場合がある。
緊急性が低い場合は、まず救急相談窓口(#7119)へ相談するか、日中の診療時間帯にかかりつけ医へ相談することで、結果としてより適切でスムーズな受診につながることがある。救急外来は、重症の方を優先して命を守るための場所である。ご理解とご協力をお願いしたい。
連載の背景:現役放射線技師が描く医療現場
本連載を手がけるのは、現役放射線技師として働きながら漫画を描く「からばく社」氏。20匹くらいのペットの餌代を稼ぐために作家活動を始めた。好きなものはスーパー銭湯とオタクに優しくないギャル。著書に『ギャル技師ちゃんのやべぇ日常』(KADOKAWA)がある。Xアカウントは @100nichigonoRT。



