水難事故の救急搬送、3割超が1時間以上 7千件データ分析で判明
水難事故搬送の3割超が1時間以上 データ分析

朝日新聞が総務省消防庁から情報公開請求で入手した全国の救急搬送データの分析により、水難事故の搬送者の3割超で、医師への引き継ぎまで1時間以上かかっている実態が明らかになった。2019年からの5年間に記録された約3千万人分のデータのうち、海や川、池などで発生した水難事故の搬送者7177人を対象に、119番通報から医師引き継ぎまでの時間を分析した結果、2503人(35%)が1時間以上を要していた。

搬送時間の内訳と現場の課題

最も時間がかかったケースでは22時間33分を記録。時間帯別では「30分~1時間」が57%で最多、「1~2時間」が31%と続き、30分未満で搬送が完了したのはわずか8%だった。住居などで発生した事故と比較しても、水難事故は搬送に長時間を要する傾向が顕著で、これは溺水者の発見から救助、現場での蘇生処置、そして病院への搬送に時間がかかるためとみられる。

専門家が警鐘「監視員のいる場所を」

日本ライフセービング協会のメディカルダイレクターを務める君津中央病院副院長の北村伸哉さんは、「溺水の処置は時間との勝負。監視員やライフセーバーがいる水辺では溺れた人を早く発見でき、救助直後から蘇生処置が始められる」と指摘。その上で「海や川でのレジャーは監視する人などがいる場所を選んでほしい」と強く呼びかけている。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

データが示す安全対策の重要性

今回の分析結果は、水のレジャーを楽しむ際の安全対策の重要性を改めて浮き彫りにした。特に、監視員やライフセーバーが常駐する海水浴場や管理された水辺では、事故発生から救助までの時間が短縮される可能性が高く、救命率の向上につながると期待される。北村医師は「レジャーを楽しむ前に、緊急時の体制が整っているかどうかを確認することが命を守る」と強調している。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ