「やばい」悲鳴上げる生徒、なぜか船長は無視… 第三者委が公表した辺野古事故の「真相」
辺野古事故の真相、第三者委が公表 生徒の悲鳴に船長は無視

沖縄県名護市辺野古沖で3月、船2隻が転覆し平和学習中だった同志社国際高校(京都府)2年の武石知華さん(17)ら2人が死亡した事故を巡り、学校法人の特別調査委員会(第三者委員会)は生徒へのヒアリングや動画をもとに、事故当時の状況を克明に記した。急加速に恐怖を訴える生徒、それに反応しない船長。海に投げ出され、死を覚悟した…。第三者委が報告書に記載した生々しい証言を通じ、事故を振り返る。

抗議船への乗船、生徒らの認識は

これから乗る船の船長は、基地移設に反対する活動を行っているらしい-。2年生が対象の沖縄研修旅行3日目、3月16日の朝。ホテルを出発し辺野古に向かうバスの車内で交わされたのは、こんな会話だった。

船長とは、地元の教会で牧師を務める金井創(はじめ)氏(71)=事故で死亡。キリスト教系の学校として旅行初日に教会で行う開会礼拝を金井氏は毎年担当。今回も「平和をつくる人」というテーマで、米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対する海上での抗議活動などについて語って聞かせていた。

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そんな牧師が操縦する船-。辺野古での乗船プログラムに参加する直前、生徒らが持っていた認識はこの程度だった。

「漁船に乗ってサンゴ礁」の認識、救命胴衣の説明なし

引率していた教員2人も、「抗議船」への乗船に身構えていたふしはない。うち1人は旅行の企画に関わる担任団のメンバーだったが、過去に乗船プログラムに参加したことがある教員からは「漁船に乗ってサンゴ礁を見た」としか聞かされていなかった。

海辺に着くと、参加する生徒35人のうち18人がまず、防波堤脇の砂浜に係留された抗議船「不屈」(全長6.27メートル、最大搭載人員10人)と「平和丸」(同7.63メートル、同13人)に分かれて乗り込んだ。前半組の担当教員は船酔いしやすい体質で乗船せず、不屈に乗ったのは金井氏と生徒8人だけ。不屈では救命胴衣の着用方法が説明されなかったという証言もある。引率教員は平和丸にも同乗していない。

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