かつて最盛期には約500人が暮らしていた男鹿島(おがしま)。現在の人口はわずか27人。島にはボロボロの廃屋や錆びたバスが残り、まさに「日本の未来」を象徴する光景が広がっている。肉体派ライターの佐藤大輝氏(ウーバー配達員ライター)が実際に上陸し、その正直な感想を綴った。
「まじで何もねぇ!でもテンション上がる!」
島に降り立った佐藤氏がまず感じたのは、圧倒的な静寂だった。「一にも二にも、とにかく島全体が静かだな」「何もないがある、という感じの島だな」と思いながら進むと、削られた岩がむき出しになった採石場が現れる。荒々しい景観に「畏怖の念ってこういうときの感情を言うのかな」と息を飲んだという。
島の海は透き通り、無人島らしき島々も確認できた。鳥の鳴き声は心地よく、虫の羽音は不快だが、潮風が気持ちいい。太陽の光は厳しいが、非日常の“贅沢”と“サバイバル”を全身で味わえると佐藤氏は語る。
自販機との出会いに感動
目的地の『青井荘』にたどり着くと、そこには自販機があった。男鹿島にはコンビニやスーパーは1軒もなく、出発地点の『中村荘』から『青井荘』までの道中にも自販機は1台もなかった。だからこそ、ただの自販機を見ただけで「現代社会に戻ってきた!」「自販機ありがとう!」という嬉しさが湧いたという。佐藤氏はこの自販機を「男鹿島のオアシス」と表現している。
男鹿島の風景に「日本の未来」を感じる
島のあちこちに残る廃墟や錆びたバスは、かつての賑わいを物語る。最盛期500人から27人への急激な人口減少は、日本の地方が直面する課題を如実に示している。しかし、佐藤氏は「人間がほとんど住んでいない島で、ただひたすらに歩いている時間は、想像以上に気持ちが良かった。登山やハイキングをしているときと似ている。心が洗われるような感覚があった」と振り返る。
男鹿島は、過疎化の現実と、自然の美しさが共存する場所だ。この島の姿は、日本の未来を考える上で一つの示唆を与えているのかもしれない。



