昭和新山で追悼登山、三松三朗さんしのぶ 火山との共生誓う
昭和新山で追悼登山、三松三朗さんしのぶ 火山との共生誓う

減災文化の啓発に生涯をささげ、昨年他界した三松正夫記念館(壮瞥町)の初代館長・三松三朗さんをしのぶ追悼登山学習会が、同町の昭和新山(398メートル)で開かれた。生前に親交があるなどした参加者は、山頂近くで手を合わせ、火山との共生への思いを新たにした。

特別許可で入山、約50人が参加

地元住民らでつくるNPO法人有珠山周辺地域ジオパーク友の会が企画し、27日に実施。昭和新山は、私有地で国の特別天然記念物に指定され、普段は登山できないが、この日は、特別許可を得て、道内各地から集まった約50人の参加者がヘルメットをつけて入山した。

2代目館長がガイド役、成り立ちや防災啓発を解説

登山学習会は、三松三朗さんの次男で記念館の2代目館長・靖志さん(61)がガイド役を務めた。靖志さんは、昭和新山が1944年に隆起が始まって誕生した成り立ちや、曽祖父の三松正夫氏の遺志を継いだ三朗さんが実践した有珠山の火山活動の防災啓発などを説明した。

この後、参加者は登山道に入り、森林帯を抜けると、赤褐色の地肌の片斜面や岩場に足を取られないよう気をつけて進んだ。山頂近くは現在も所々に噴気が立ち上り、地温を測定すると98・2度を示した。参加者は周辺の岩を触り、温かさを体感していた。

参加者「生きている感じがする」、代表「山頂で迎えてくれた」

泊村の運転手野川大和さん(43)は「昭和新山は生きている感じがする。同じ昭和生まれで感慨深いですね」と話していた。

頂上付近では、三朗さんの在りし日をしのび、参加者が両手を合わせた。友の会の池田武史代表(79)は「『よく会いに来たね』と雨を降らさずに山頂で迎えてくれたのだと思う」と語った。