島根県教委、教職員へのカスハラ対応マニュアルを初策定 県立学校に通知
島根県教委、教職員へのカスハラ対応マニュアルを初策定

島根県教育委員会は、教職員への著しい迷惑行為や理不尽な要求などの「カスタマーハラスメント(カスハラ)」に関する対応マニュアルを初めて策定し、県立学校に通知した。カスハラを「社会通念上許容される範囲を超えた言動」と位置づけて、その代表的行為と対応例を示している。

改正法に基づく義務化を受け策定

労働施策総合推進法の改正に伴い、10月1日からカスハラへの対策が新たに事業主の義務となる。県教委は文部科学省のガイドラインを基本としつつ、追記するような形でマニュアルをまとめ、17日に県立学校へ一斉に通知した。

マニュアルでは、代表的行為を▽長時間にわたって居座る「時間拘束型」▽理不尽な要求について、繰り返し電話や対面で求める「リピート型」▽反社会的勢力とのつながりをほのめかすといった脅迫的な発言をする「威嚇・脅迫型」――など九つに分類した。

対応例と調査結果

時間拘束型には「あらかじめ対応できる時間を告げる」ことなど、それぞれの対応例を示している。また、基本的な対応として、担当教職員が孤立しないよう複数人で対応し、場合によってはやりとりを録音することも明記した。

ハラスメントを巡り、県教委は2015年度から毎年度、県教委事務局の職員と県立学校の教職員を対象にアンケート調査を実施しており、24年度にはカスハラに関する問いも追加された。25年度の調査(複数回答可)では、回答者942人のうち、「カスハラを受けたことがある」と回答したのは70人(7・4%)で、前年度の59人(7・0%)から微増した。

威圧的言動が最多、今後の対応方針

具体的な内容では、「威圧的言動」が75・7%と最も多く、「継続的、執拗な言動」が54・3%、「精神的な攻撃(脅迫や侮辱など)」が52・9%と続いた。一方で、身体的な攻撃や土下座といった物理的な要求は少ないことも明らかになった。文科省の発表では、24年度に精神疾患を理由に休職した公立小中高校の教職員は全国で計7087人に上る。

県教委学校企画課の竹崎修次課長は「保護者や地域の方々のご意見には引き続き耳を傾けるとともに、過剰な要求にはマニュアルに沿った対応を徹底したい」と話した。