通販の「お試し」は定期購入のトラブル多発、京都で訴訟も
通販「お試し」定期購入トラブル多発、京都で訴訟も

通信販売で低額の「お試し」商品を注文したところ、実際は定期購入契約であり、解約にも手数料がかかるといった消費者トラブルが多発している。京都府内の消費生活相談窓口に寄せられた2025年度の相談は、過去10年間で最も多い約2300件に上り、表示を巡って訴訟となるケースもある。

「お試し」表示で定期購入、京都のNPOが提訴

弁護士らでつくる適格消費者団体のNPO法人「京都消費者契約ネットワーク」は15日、消費者を誤認させる広告表示があるとして、健康食品などの販売会社を相手取り、表示の差し止めを求めて京都地裁に提訴した。

訴状などによると、販売会社はインターネット上でダイエット食品を販売し、バナーなどで「980円」「初回83%OFF」を強調。同ネットワークは、1回分を980円で購入可能と認識できる一方、実際は定期購入契約で解約にも手数料が約5000円かかることから、景品表示法違反(有利誤認)にあたると主張している。

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最終確認画面で定期購入であることなどの表記が金額合計欄とは離れた位置にあるのは特定商取引法違反に該当するとして、表示の差し止めを請求した。記者は販売会社側に電話などで取材を試みたが、主張を確認することはできなかった。

相談件数は過去最多、解約できないケースも

通信販売での健康食品やサプリメント、美容関連商品などの「お試し」定期購入を巡り、府内の消費生活相談窓口に寄せられる相談は増加傾向にある。2025年度の相談件数は前年度より約200件多い2359件で、10年間で過去最多だった。

府消費生活安全センター(京都市南区)によると、検索履歴などに基づき「シワが無くなるファンデーション1回限り」の広告表示があり、購入すると、商品と一緒に届いた書類で初めて定期購入契約になっていたと知ったとの相談もあった。発送準備完了を理由に、解約できなかったという。

同センターは「通信販売にはクーリングオフ制度がないので、注文前には最終確認画面をしっかり確認し、スクリーンショットなどで保存してほしい」と呼びかけている。

法改正後も相談増、消費者庁が規制強化を提言

こうした事態に、国側も対策の検討を重ねてきた。2022年の改正特定商取引法の施行で、詐欺的な定期購入商法の規制が強化され、最終確認画面で定期購入であることを明示することが義務化された。

有識者らでつくる消費者庁の「デジタル取引・特定商取引法等検討会」は今月、議論を整理した中間取りまとめを公表。消費者の意思決定をゆがめる表示を問題視し、誤認を招いて申し込みをさせようとする表示に対し、規律を設けるべきだと指摘した。

同ネットワークで事務局長を務める増田朋記弁護士は「法改正後も相談は増え続けており、金額に注目させ、条件など大事な情報を小さく表示し、ミスリードを誘うなど行動心理を利用した設計もある。そもそも誤認するような表示の規制を求めていきたい」と話している。

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