長周期地震動で高層ビル「歩行困難」の揺れ、東京23区などで観測
長周期地震動で高層ビル歩行困難の揺れ、東京23区などで観測

8月23日午前2時ごろに発生した地震で、最大震度5弱を観測した。この地震では、東京23区や千葉県北西部、埼玉県南部で長周期地震動の階級2が観測された。長周期地震動階級2は「物につかまらないと歩くのが難しい」揺れとされ、首都圏は高層の建物が多いことから、専門家は警戒と備えを呼びかけている。

長周期地震動とは

長周期地震動は、大きな地震で生じるゆっくりとした大きな揺れで、1往復する時間が約2~8秒と長いのが特徴だ。高層階では揺れが大きくなり、家具が倒れたりエレベーターが故障したりする恐れがある。高層ビルの揺れの大きさは震度だけではわからないため、「長周期地震動階級」という指標で表す。

気象庁は、最も危険度の高い階級4を「はわないと移動できない」、階級3を「立っていることが困難になる」、階級1を「多くの人が揺れを感じる」と定めている。令和5年からは、階級3以上が予測される場合にも緊急地震速報が発表されるようになった。

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長周期地震動は遠くまで伝わりやすい性質がある。平成23年の東日本大震災では、宮城県沖の震源から700キロ以上離れた大阪市にある55階建ての「大阪府咲洲庁舎」が長周期地震動によって約10分間揺れ、天井や防火扉が壊れたり、エレベーターが停止したりした。

関東平野での揺れの増幅と備え

23日の地震では、東京都足立区で最大震度5弱の揺れを観測。区役所のエレベーターが停止するなどした。名古屋大の福和伸夫名誉教授(建築耐震工学)は「関東平野は地下に厚い堆積層があるため、揺れが増幅されやすい」と指摘する。高層ビルが立ち並ぶ首都圏では特に注意が必要だ。

揺れを感じた際は、ガラスから離れ、物が少ない廊下など安全な場所に避難することが求められる。エレベーターに乗っている場合は、すべての階のボタンを押し、すぐに降りることが重要だ。オフィスビルやタワーマンションでは、大きな揺れによって家具が移動し、窓ガラスを突き破って屋外へ落下する恐れもある。

福和氏は「日頃から家具を固定するなどの備えをした上で、避難時に混雑しないよう、階ごとの避難順をあらかじめ決めておく必要がある」と話した。

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