飲酒運転事故の厳罰化、手緩めぬ姿勢を
飲酒運転事故の厳罰化、手緩めぬ姿勢を

福岡市西区で9月20日午前11時すぎ、県道わきのベンチに座りソフトクリームを食べていた3歳の大山晴瑠ちゃんが、飲酒運転の軽乗用車に追突されたオートバイが飛来し頭を強く打ち死亡した。大分市から家族旅行で佐賀県に向かう途中だった。両親も負傷した。

基準値を大幅に超えるアルコール

軽乗用車を運転していた容疑者は前夜も当日も酒を飲み、「アクセルとブレーキを踏み間違えた」と供述。呼気1リットル当たり0.99ミリグラムのアルコールが検出された。7月に施行された改正道交法は「酒酔い運転」の基準値を同0.5ミリグラムと設定しており、この数値を大きく超えている。

過去の悲劇と厳罰化の効果

平成18年8月の福岡市海の中道大橋事故では、飲酒運転の車に追突された乗用車が博多湾に転落し、母親が3児を救おうと潜ったが全員死亡した。翌年、道交法は厳罰化され、飲酒運転事故は長期的に減少傾向にある。しかし減少幅は縮小・停滞し、悲惨な事故は後を絶たない。

令和6年5月には群馬県伊勢崎市で飲酒運転のトラックが対向車線の乗用車と衝突し家族3人が死亡、7年5月には神奈川県横須賀市で多重衝突事故、京都市でもポルシェがバスに衝突する事故が発生した。いずれも飲酒運転によるものだ。

社会の総意としての厳罰化

厳罰化だけで飲酒運転を一掃することは難しいが、手を緩めるべきではない。法の制定は社会の総意を代表する国の意志であり、悲惨な事故に直結する飲酒運転を決して許さないという決意を強く示すことが求められている。