千葉県の鉄道不通、抜本的な復旧対策を急げ
千葉県の鉄道不通、抜本的な復旧対策を急げ

9月下旬の台風25号による豪雨で千葉県内では、印旛沼の堤防が決壊するなど甚大な被害を受けた。それから2週間以上がたつが、県内のJR東日本総武本線や内房線、小湊鉄道の一部などは依然不通だ。住民生活に大きな影響を及ぼしており、一刻も早い復旧が望まれる。

内房線の全線復旧には3カ月以上

JR東日本によると、内房線が全線復旧するまで3カ月以上かかる。数カ所の山崩れが起きた姉ケ崎―長浦間は土砂の除去だけでも相当な時間が必要となる上、線路や電気設備も大きな被害を受けた。

それとともに問題となったのが、代行バスの運行に手間取ったことだ。例えば姉ケ崎―木更津間の利用者は1日当たり約5万3千人に上り、輸送量に見合うバス車両と運転手を確保できなかった。

国と自治体の支援のあり方に課題

このため国土交通省は9月下旬、日本バス協会を通じて全国のバス会社から車両や運転手の派遣を要請した。それでもJRが姉ケ崎―長浦の代行バスを運行できたのは、10月5日になってからだった。しかも鉄道の1~2割しか輸送力を確保できないという。

鉄道の復旧へ向けた国と自治体の支援のあり方にも課題がある。災害復旧は鉄道会社が主体的に実施する。費用についても鉄道会社が黒字であれば事業者負担が原則になっている。しかし今回のような大規模な山崩れが起きた場合、地権者との交渉や土砂の撤去作業を鉄道会社のみに任せていては、復旧に遅れが生じかねない。

道路と同様の積極的な復旧支援を

国交省は、同省と千葉県、JR東日本が加わった連絡調整会議を設置し、連携して復旧に取り組む方針を確認しているが、それだけでは不十分だ。鉄道が長期にわたって不通になれば、経済的損失のみならず、沿線の学校に通う生徒らへの支障も無視できない。

国と地方は、資金面を含め道路の復旧と同様に、鉄道の復旧にも積極的に取り組むべきだ。それとともに、必要な法律やシステムを国が急ぎ整備すべきなのは言うまでもない。