未供用の公園用地、東京ドーム40個分…取得後20年以上放置、国交省が14自治体に活用検討要請
未供用の公園用地、東京ドーム40個分…国交省が活用検討要請

自治体が国の補助金や交付金を使って整備する公園を巡り、未供用の土地が全国に281万平方メートルあり、うち6割強に当たる183万平方メートルが取得後20年以上経過していることが会計検査院の調査でわかった。東京ドーム約40個分に相当する。国土交通省は8月、該当する14自治体に対し、活用に向けた検討を求めた。

取得後20年以上の未供用地は6府県・8市町

国交省は都市公園法に基づき、公園を整備する自治体に対し、土地取得価格の3分の1に相当する補助金や交付金を支給している。同省の指針では、公園整備はおおむね20年で完了するのが望ましいとしている。

検査院が、国の補助制度で42の事業主体が取得した土地を調査したところ、未供用地は2024年度末時点で計281万平方メートルあった。このうち取得後20年以上経過していたのは、千葉、京都、大分など6府県・8市町の計183万平方メートル(全体の65.1%)。取得価格は計195億2224万円で、64億2797万円の国費が充てられていた。

放置の原因と自治体の対応

検査院によると、いずれも公園自体は整備されたものの、周辺の用地取得が進まないなどの理由で一部が活用されないままになっていた。6府県と8市町のうち宮城、群馬、大分の3県と福井市、神戸市、長崎県佐世保市など6市町は、未供用地の扱いについて協議していなかったという。

検査院は、自治体が取得後の土地の使用状況について国交省に報告する仕組みがなかったことが、長期間放置された原因と指摘した。国交省公園緑地・景観課は「土地を早期に活用するよう自治体に伝えていく」としている。

具体例:大分スポーツ公園と須磨海浜公園

国費の補助で購入された土地の一部は、山林や草地として放置されている。2002年のサッカーW杯・日韓大会の会場にもなった大型スタジアムなどがある大分県営の大分スポーツ公園(大分市)には、購入開始から32年経過しても使われていない山林など約46万平方メートルが広がる。検査院が調べた6府県と8市町の未供用地183万平方メートルの4分の1を占める。

大分県は1994~2001年度に約33億9000万円(うち国費約11億円)でこの土地を購入し、硬式野球場を造る予定だった。しかし、既存の野球場が使えると判断し、新球場の建設は見送った。県は県内のスポーツ施設のあり方を検討しており、担当者は「検討結果を踏まえ、活用を考えたい」と話した。

神戸市では、須磨海浜公園(須磨区)敷地内の西側約3000平方メートルが草地のままになっている。市が1993~96年に約8億1000万円(うち国費約2億7000万円)で取得。市は西側一帯も公園として整備する予定だったが、他の民有地の用地買収が進まず整備を中断し、病院に貸して駐車場になっている。市は「用地買収は難しい」とみており、計画の変更などを検討するという。