ドナルド・トランプ米大統領は15日、12月に予定している銃殺による死刑執行を巡り、ライブ配信は行われないと発表した。ピート・ヘグセス国防長官が死刑執行のライブ配信計画を公表し、国内外で反発が広がっていた。
銃殺刑の予定と背景
2009年に南部テキサス州のフォートフッド陸軍基地で銃を乱射して13人を殺害し、殺人罪などで死刑判決を受けた元軍医ニダル・ハサン死刑囚の銃殺刑は、12月3日に同基地で予定されている。米軍による銃殺刑は1945年以来初めてとなる。
トランプ氏の投稿と反応
トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に「予定通り銃殺刑に処されるが、その様子は配信されない」と投稿した。執行をライブ配信すれば「強力な抑止力になったかもしれない」と強調する一方、「非常に善良で善意のある多くの人々は、彼が死ぬところを見たくないだろう」と述べた。犠牲者の近親者が希望すれば執行に立ち会えるとしている。
国内外の反発
ハサン死刑囚の死刑執行をめぐっては、ヘグセス氏が「国民が見られるように必ず公開で執行する」と述べた後、国防総省当局者が8日、生配信すると明らかにしたが、反対の声が上がっていた。国連は死刑執行の生配信は「拷問」に相当すると指摘。米カトリック司教協議会の会長は「死の文化を野蛮な形で助長するもの」と批判し、オーストラリアと英国の首相も「忌まわしい」と非難した。
国内では民主・共和両党の議員が反対を表明。退役米軍将校数十人も公開書簡で生配信計画に異議を唱えた。15日に公表された米紙ワシントン・ポストなどの世論調査によると、米国民の8割が死刑執行の生配信に反対している。