県保護文化財に甲冑と観音像の2件、審議会が知事に答申
県保護文化財に甲冑と観音像の2件、審議会が答申

県文化財保護審議会は、初代鳥取藩主・池田光仲ゆかりの甲冑「金子札紅糸威二枚胴具足」と、新興寺(八頭町)にある「木造聖観音菩薩立像」の2件を県保護文化財にするよう、平井知事に答申した。

甲冑は藩主が東照宮に奉納

金子札紅糸威二枚胴具足は、光仲が慶安3年(1650年)に鳥取東照宮(鳥取市)を創建するにあたり、奉納した甲冑。鳥取東照宮には、曽祖父の徳川家康が祭神としてまつられている。発注記録から、奈良の甲冑師・岩井派による製作が有力とされる。

長方形の小さな板をつなぎ合わせた「小札」を使い、紅色の糸で部品同士を連結。小札には金箔が貼られ、華やかな見た目になっている。大袖や胴、籠手など複数箇所に三葉葵紋があり、徳川家との関係を強調している。

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審議会は「藩主が奉納するにふさわしい絢爛豪華な造形。歴史資料的な価値が高く、全体的に保存状態が良い」と評価した。

甲冑は、県立博物館(鳥取市)で開催中の企画展「とっとりの藩と城」で、9月27日まで展示されている。

観音像は10世紀の一木造り

木造聖観音菩薩立像は高さ169センチで、針葉樹を使った一木造り。像の特徴から、10世紀半ばから後半頃に作られたと考えられる。

背面部は損傷による補修の痕跡がみられ、腕はつけ足されたとされる。新興寺にある経緯は不明。

審議会は「因幡地域で数少ない、10世紀に遡る木彫り像であり、新興寺の中世以前の歴史を具体的に示す最古級の資料として歴史的価値が高い」とした。

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