先週に引き続き、「第50回全国高等学校総合文化祭 あきた総文2026」(読売新聞社特別後援)の様子を報告します。7月26日から8月1日まで秋田県内で行われた大会のテーマは「輝く稲穂に廻らす想い おがれ若人 美の国秋田に今集え」。全国の高校生たちが日ごろの成果を計22部門で発表しました。今週紹介するのは、文芸、情報、茶華道の各部門です。
文芸部門:石川達三の原稿を間近に
ジュニア記者は7月30日の文学研修(文学散歩)と31日の全体交流会に参加しました。
文学研修は、秋田の文学や文化を知ることができる施設を巡る企画でした。五つのグループに分かれて行われ、私たちは秋田市内の千秋公園周辺を歩くコースに参加しました。
秋田市立中央図書館明徳館では石川達三記念室を見学しました。秋田県出身の石川は「蒼氓」で第1回芥川賞を受賞した作家です。記念室には著作や執筆原稿などが展示され、芥川賞の正賞として授与された懐中時計など、普段は見ることのできないような資料もありました。
あきた文化産業施設松下では、あきた舞妓による演舞が披露されました。お茶とお菓子をいただきながら「秋田音頭」「ドンパン節」の軽やかであでやかな舞を鑑賞し、「秋田の伝統文化を知ってもらうのが私たちの使命」という舞妓さんたちの思いが伝わってきました。
全体交流会:詩のボクシング
全体交流会で行われたのは「詩のボクシング」。ボクシングのリングに見立てた舞台で、対戦する高校生が自作の詩を表現豊かに朗読し、会場の観客が判定します。決勝戦は即興詩対決でしたが、与えられたテーマに沿った詩を短い制限時間内で練り上げ、パフォーマンスを披露するという高度な技術に、驚きを隠せませんでした。
詩をパフォーマンスとして体感することで、作品に込められた感情が臨場感とともに伝わってきました。字で書かれた作品を読む時とは違う、詩の新しい魅力を発見しているような興奮を味わいました。
情報部門:大会初のドローン体験
開催県が独自に設置する「協賛部門」の一つで、大会史上初めて実施される部門としても注目を集めました。
会場は展示と体験のコーナーに分かれ、秋田県内の高校が情報技術に関連した取り組みを紹介しました。体験コーナーでは、秋田県にまつわる言葉のタイピングやVR(仮想現実)映像体験などができました。
「ロボット技術に触れてみよう!」というタイトルのブースを出したのは秋田工業のメカクラブ。部員たちが作ったロボットのリモコン操作が体験できましたが、性能アップのために改良を重ねているとのこと。部長の大貫颯涼さん(3年)は「ロボットの姿勢を安定させることが重要」と説明します。よりよい物を作り続けようとする探究心に感激しました。
由利工業の地域貢献部のブースでは、ドローンを操縦したり、3Dプリンターを使って自分の名前入りのプレートを作ったり。それぞれ、部員の高校生が丁寧なアドバイスをしてくれました。
茶華道部門:伝統工芸の道具となまはげの菓子
開催県が独自に設置する協賛部門では、普段は触れる機会の少ない伝統文化についても知ることができました。
会場では、秋田県内の高校の茶道部員らによるお茶会が開かれました。水指、抹茶を入れるなつめなど、秋田の伝統工芸品を使用した茶道具一式が使われ、なまはげをモチーフにしたお菓子などがふるまわれました。ジュニア記者も温かいお茶とおいしいお菓子を味わい、秋田らしさを感じることができました。
同じ会場には、華道部員らが生けた花も展示されていました。横手城南の岸明咲さん(2年)は「夏らしさを意識した。伝統を大事にしつつ、高校生らしい新しさも取り入れようと思った」と説明してくれました。
橋本奈帆記者(高3)、今村凛音記者(高2)、増沢宙大記者(高1)



