徳島の高校に大屋根リングの部材、ミニチュアや椅子に再加工し展示・贈呈へ
徳島の高校に大屋根リング部材、ミニチュアや椅子に再加工

大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」の一部が、徳島県立阿南光高(徳島県阿南市)でエコ肥料作りなどに取り組む生徒有志のチームに贈られた。万博の植栽用に肥料を提供した縁によるもので、生徒たちは部材を大屋根リングのミニチュアに加工して10月に学校内外で展示し、椅子などに再加工して高齢者施設や保育所などに贈る。

肥料提供が縁で部材が譲渡

チームは「緑のリサイクルソーシャルエコプロジェクト」(35人)。2011年から活動し、河川や道路、公園の刈草、放置竹林の竹から、堆肥や生ゴミの分解促進剤を開発。普及にも取り組み、何度も環境大臣表彰などを受けている。

刈草や竹から独自に開発した肥料「もったいない2号α」の提供を日本国際博覧会協会(万博協会)に提案し、高校生の団体として唯一採用された。24年末に8トンを運び込み、25年4月から半年間、国内外の来場者でにぎわう会場の緑を保つのに貢献した。

ミニチュア展示とベンチ約40脚に再加工

万博協会は閉幕後に大屋根リングの大部分を解体し、昨年秋、部材の無償譲渡先を公募。同校は応募し、万博への協力と、地域活性化などの利用目的から譲渡先の一つに選ばれた。

譲渡されたのは、オーストラリア館近くの大屋根リングの柱(直径42センチ、長さ9メートル)と梁(縦42センチ、横21センチ、長さ9メートル)各10本、床板(幅2.4メートル、長さ8メートル)2枚。8月半ばに届き、阿南市内の製材会社で保管している。

生徒らは放課後などを利用してミニチュアを5セット作り、学校や阿南市役所などで約1か月展示する予定。その後、ベンチ約40脚に再加工し、希望する県内の小学校や保育園、高齢者施設に順次贈るという。

「レガシーとして残したい」と期待

チームを指導する湯浅正浩講師(65)は「ミニチュアや椅子を通して、万博のテーマ『いのち輝く未来社会のデザイン』を身近に感じてもらい、レガシー(遺産)として残したい」と期待する。

チームリーダーの3年生(17)は「学校から万博に行き、大屋根リングの巨大さに感動した。行けなかった人たちにも伝わるよう、頑張って椅子を作りたい」と意気込んでいる。