徳島県上勝町で9日、鉄塔の上で点検作業をしていた四国電力送配電社員の松岡一輝さん(19)が高さ約40メートルから転落して死亡した事故で、松岡さんが職場でのパワーハラスメントを訴える遺書を残していたことが、県警小松島署や遺族への取材でわかった。同社が調査している。
遺書の内容と事故の状況
同署や親会社の四国電力によると、松岡さんは9日午前、同僚と2人で高さ約93メートルの鉄塔の頂上付近で点検を終え、下りる途中に転落したとみられる。遺書は松岡さんの仕事用のかばんの中から見つかったという。同署が転落時の状況を調べている。
松岡さんの父親の徹さん(49)が15日、取材に応じた。県警から受け取った遺書のコピーには、「会社からは鉄塔からの墜落って言われてるかな。本当は自分から落ちていった自殺の可能性もあるのにね」と記されていた。複数の同僚の名前を挙げ、「『仕事できん』『死んどけ』とか言われてたんよね」と記載。家族への謝罪とともに、「俺みたいな人を増やさない為にがんばって欲しい」としていた。
遺族の訴えと会社の対応
遺族は12日、会社側に転落原因やパワハラの調査結果の開示、第三者委員会の設置を求めた。徹さんは「後輩が同じ思いをしないよう助けたいと考えたのだと思う。会社には事実をしっかり調べてほしい」と語った。
四国電力徳島支店は「関係者に聞き取り調査をして確認中。警察の捜査には全面的に協力する」としている。



