JR大阪駅前に大阪市が並べたコンクリートブロックをめぐり、「排除アートではないか」といった批判がSNS上で議論を呼び、フェンスで囲われることになった。
市は、ブロックの設置について、ホームレス対策を含む安全確保が目的だったと説明。一方で専門家は、誰もが使えるはずの公共空間が、排除や制限のための場所になっていると指摘する。
ブロック設置の経緯
この場所は、JR大阪駅御堂筋南口と阪急うめだ本店を結ぶ横断歩道の脇にある。デッキ下の約58平方メートルの空間に、市は7月上旬、れんが状のコンクリートブロックを並べた。
市によると、この場所には以前、植え込みがあった。しかし、日当たりが悪く、木は10年ほど前から撤去していた。その後は立ち入り禁止の場所として管理していたが、自転車の放置やごみの不法投棄が目立つようになった。人が入れない場所であると示すため、ブロックを並べたという。
しかし、設置後にSNSで「つまずきそうになった人を見た」「危険ではないか」といった投稿が拡散した。市には電話やホームページで100件を超える意見が寄せられた。
市議会での説明と今後の対応
公共空間は税金で整備される一方で、工事の中身は住民の代表である議会の目を通らない場合がある。その市議会で9月25日、ブロック設置に関する説明があった。
市側が明らかにしたのは、こんな経緯だ。もともとは初めからフェンスで囲う予定だった。だが、地面の構造上、すぐにはフェンスを建てるのに必要な基礎を固定できない可能性があった。代わりの措置として、工事を請け負う市建設局の工営所に余っていたブロックを並べることになった。
その後の調査の結果、フェンス用の基礎を配置できることが判明した。SNSや市民からの意見も踏まえ、車道側を高さ1.8メートルのフェンスで囲うことにしたという。
「排除アート」との指摘
一方、SNSでは、突起物が並んでいるためホームレスの滞在を妨げる「排除アート」との指摘もあった。市の担当者は「ホームレス対策だった」と説明している。