大阪府内の閑静な住宅街で、騒音をめぐる近隣トラブルが6年にわたって続き、訴訟にまで発展した。騒音による精神的苦痛を訴えた女性に対し、大阪地裁は男性側へ40万円の賠償を命じる判断を下した。
発端は令和2年、警察の繰り返しの通報
訴訟資料によると、トラブルが始まったのは令和2年のこと。引っ越して間もない夫婦と幼い子供2人の4人家族のもとに、騒音などの通報があったとして、警察官らが繰り返し訪れるようになった。
男性は身に覚えがないとしながらも、警察官から通報者が「女性」であると聞かされ、路地を挟んだ斜め向かいの家に住む女性を思い浮かべた。その女性は、男性一家を見かけるとにらみつけたり、窓を勢いよく閉めたりすることがあったという。男性は「嫌がらせを受けているのでは」と考えるようになった。
匿名文書で対立が決定的に
対立が決定的となったのは令和3年9月。男性宅の郵便受けに匿名の文書が投函された。文書には《朝早くから窓を全開にし、子供の話し声や泣く声、全て近所に丸聞こえで大変迷惑しています。日々の生活の騒音も記録しています》と記されていた。
男性側の主張によれば、女性は自身が作成した文書だと認めた上で、苦情の理由は騒音というより「引っ越しのあいさつに来たのが男性の妻と子供だけで、男性が来なかったから」と口にしたという。
双方が提訴、大阪地裁が判断
その後も関係はこじれ、女性は令和6年1月、騒音被害についての慰謝料など約146万円を求める手続きを簡易裁判所に申し立てた。男性側が同意しなかったため、大阪地裁での訴訟手続きに移行。それから男性も、女性に対して約220万円の支払いを求める訴訟を起こした。
双方が相手を訴えた結果、大阪地裁は女性側に40万円の賠償を命じた。閑静な住宅街で起きた6年越しのトラブルは、裁判所の判断によって一つの区切りを迎えた。



