沖縄知事、米海兵隊員の強盗殺人で米軍・政府に抗議「人権教育機能せず」
沖縄知事、米軍に抗議「人権教育機能せず」

沖縄県の古謝玄太知事は5日、米軍普天間飛行場(宜野湾市)所属の米海兵隊員が女性への強盗殺人容疑で逮捕された事件を受け、県庁に米軍や米政府、防衛省、外務省の幹部らを呼び、抗議した。米軍人らの綱紀粛正と事件の再発防止を求めた。

知事、抗議文を読み上げ「激しい怒り」

古謝氏は、在沖縄米軍トップのベンジャミン・ワトソン四軍調整官とアンドリュー・オウ駐沖縄米総領事に対し、「県民の尊い命が失われたことは大変遺憾であり、激しい怒りを覚える。米軍の綱紀粛正、人権教育が全く機能していないと言わざるを得ない」とする抗議文を厳しい表情で読み上げた。

ワトソン氏は「沖縄の皆様に大きな懸念と不安を与えた。規律正しく、責任ある隣人として、地域社会の皆様の信頼に応えるよう努める」と語った。古謝氏はこれに先立ち、防衛省の村井勝・沖縄防衛局長と外務省の紀谷昌彦・沖縄担当大使にも同様の抗議文を手渡した。

県内の米軍関係者の刑法犯、22年ぶり100件超え

県警によると、県内の米軍関係者の刑法犯の摘発件数は、昨年1年間で101件に上り、2003年(112件)以来、22年ぶりに100件を超えた。今年は8月末現在、暫定値で56件(昨年同期比13件減)起きている。

米軍は24年10月、米兵の基地外行動を規制する制度を厳格化。飲酒可能店舗の午前1~5時の滞在禁止措置を海兵隊だけでなく、陸、海、空軍にも広げた。

日米合同パトロールなど再発防止策

25年4月からは繁華街で月1回以上、日米合同パトロールを続け、同5月からは県や米軍、日米両政府で犯罪防止策などを話し合う場を開催。新たに着任する米軍関係者向けの研修資料に性犯罪事例や飲酒運転基準を追加するなどした。

古謝氏は4人との面会後、「抗議を受け止めていただいたと思っている。綱紀粛正、再発防止策をしっかりと考えていただけると期待している」と語った。週内に上京し、高市首相らにも同様の要請を行う意向だ。