ノーベル平和賞ピレイ氏、小和田元ICJ所長が「画期的」と評価
ノーベル平和賞ピレイ氏、小和田元ICJ所長が「画期的」と評価

2026年のノーベル平和賞は、インド系南アフリカ人のナビ・ピレイ国際刑事裁判所(ICC)元裁判官(85)が受賞することになった。ノーベル委員会は「戦争犯罪、人道に対する犯罪、ジェノサイド(集団殺害)が訴追されることに重要な役割を果たした」とし、「平和と国際法の促進のための貢献」を授賞理由として挙げた。国際司法裁判所(ICJ)所長を務めた小和田恒氏(94)は、その意義を「画期的」と語った。

ピレイ氏の一貫した尽力を評価

小和田氏は「ピレイ氏が、アパルトヘイト時代の南アフリカにおける活動と並んで、ルワンダ国際刑事法廷、ICC、ICJといった国際司法の場で、ジェノサイドという非人道的な犯罪の訴追に一貫して努めてきたことが評価されたことは、画期的です」と述べた。

国際法秩序の重要性を強調

その上で「国際社会でジェノサイドを裁く動きは、ナチス・ドイツによるホロコーストに端を発し、1948年にジェノサイド禁止条約ができました。90年代にはユーゴスラビアとルワンダに関する国際刑事法廷が国連安全保障理事会により設けられ、国際世論の良心を刺激してICCの発足につながりました。ICJでもジェノサイドを国家間の紛争として取り上げています」と歴史を振り返った。

「今年のノーベル平和賞は、こうした第2次大戦後の歴史にみられる、ジェノサイドなど非人道的な犯罪に対し、国際社会が結集して国際法秩序を守ることの大切さを強調した点で、とても大きな意義を持つと言えます」と述べている。