総務省の専門委員会は2026年10月10日、スマートフォン端末購入プログラムの残価設定を巡るルール見直しについて、2つの方向性を示した。現行の仕組みでは、残価の算出方法がキャリアごとに異なり、手続きが複雑で利用者の負担が大きいとの指摘が出ている。
残価設定の現状と問題点
現在の規制では、中古端末の売却価格を業界団体が公表した実勢値に基づき、各キャリアが予想価格を決め、それに基づいて残価が設定されている。しかし、この手続きは煩雑で、キャリアごとに差が大きいことが問題視されている。
また、残価を自由に設定できる場合、割引としての実質的な価格競争が起きる恐れがあるため、中古端末の買い取り価格を参考にするルールが導入された。しかし、買い取り価格は機種ごとに異なり、手続きが複雑化している。
2つの見直し案
専門委員会では、まず1つ目の案として、キャリアが選択できるグループ化の仕組みを排除する方向が示された。これは、機種ごとの残価率を個別に設定するのではなく、メーカー別や価格帯別に分けて設定する方法だ。
もう1つの案は、グループ化を認めず、1機種ずつの残価率をそのまま使う方法だ。また、全機種の残価率を一定にする案は、Googleやドコモ、ソフトバンクが提案していたが、これは見送られた。
Appleの反対と今後の展望
Appleは、残価率の一律化に反対しており、機種ごとの市場価値を反映すべきだと主張している。同社は、総務省の専門委員会で「現在のルールやデータには統計的な客観性の観点から課題が残存している」と指摘している。
総務省は、残価設定の複雑化を解消するため、グループの細分化を検討しているが、公平な基準作りのハードルは依然として高い。今後の議論では、利用者にとっての残価の透明性と、キャリア間の競争のバランスが焦点となる。