ネパールのラム・チャンドラ・ポーデル大統領は9日、災害による行方不明者の死亡認定に必要な期間を、従来の12年から約45日に短縮した。同国では壊滅的な洪水の発生後、依然として5000人以上が行方不明となっている。
洪水の被害と行方不明者の状況
8月26日に発生した大規模な洪水は、中国とネパールの国境付近で山体と氷河が崩壊したことによって引き起こされた。津波のような洪水は複数の地区を襲い、道路や橋、水力発電用ダムを破壊し、1400人以上が死亡した。
従来のネパールの法律では、行方不明者が法的に死亡したと認定されるには、行方不明になってから12年が経過する必要があった。
暫定法令の公布と政府の対応
サスミット・ポカレル政府報道官は今週、閣議後に記者団に対し、「12年という期間が約45日に短縮される」と述べた。閣議では、この期間を変更するための暫定法令が承認され、大統領に送付された。
ポーデル大統領の報道顧問を務めるキラン・ポカレル氏は9日、AFPに対し、「災害関連法に関する暫定法令が公布された」と述べたが、改正内容の詳細は明らかにしなかった。
遺体の身元確認と家族の苦悩
これまでに身元が確認され、遺族に引き渡された遺体はわずか112人分にとどまっている。救助隊は数週間にわたり、数メートルの深さに堆積した泥や土砂を掘り返し、洪水で被害を受けた住宅をくまなく調べるなどして、生存者や犠牲者を捜索した。
災害から1か月以上が経過しても、行方不明者の家族は死亡証明書を取得できず、補償金の受給や財産に関する問題の解決ができない状況が続いている。一部の家族は、行方不明の親族のために象徴的な火葬の儀式をすでに執り行っている。