7月の熊本地震後に爆発事故が発生したイオンモール熊本(熊本県嘉島町)の捜索活動に、元保護犬が熊本県警の嘱託警察犬として参加した。育て上げた「人吉警察犬訓練所」(同県相良村)の所長、開田宏さん(63)は「作業への自主性や人との協調性が高まった」と今後の成長に期待を寄せている。
現場での活動
7月31日、開田さんはオスのシェパード「ジロー」(推定6歳)らとともにイオンモール熊本へ向かった。取り残された人がいないかを調べるためで、ジローはほかのもう1頭と現場に入った。
館内は柱や壁が吹き飛び、コンクリート片が飛び散っていた。粉じんで茶色の毛を白くしながら、ジローはがれきの中を嗅ぎ回った。誰も残っていないことが分かり、開田さんは「やったね、ジロー。ありがとう」と過酷な現場をこなした相棒をねぎらった。
保護から警察犬へ
開田さんは2年前、動物保護団体「山ぼうしの樹犬猫の会」(同県甲佐町)を通じてジローを預かった。団体によると、飼い主が入院やけがなどで面倒をみられなくなったという。当初、ジローは警戒心が強く、触れようとする人にかみつこうとしたとされる。