都営地下鉄の工事で談合、公取委が6社認定へ 課徴金計約5億円
都営地下鉄工事談合、公取委が6社認定へ 課徴金5億円

東京都交通局が発注する都営地下鉄などの線路保守や補修工事を巡る入札で、談合を繰り返したとして、公正取引委員会は近く、工事業者計6社の独占禁止法違反(不当な取引制限)を認定する方針を固めた。うち5社には、排除措置命令と計約5億円の課徴金納付命令を出すとみられる。

対象となる6社と処分の見通し

関係者によると、同法違反を認定されるのは、JR東日本の関係会社で東証プライム上場の「東鉄工業」や、「坪井工業」、「早川建設」(いずれも東京)、「東急軌道工業」、「日信工業」(いずれも神奈川)、JR九州グループの「三軌建設」(福岡)の6社。

東急軌道工業は、調査前に課徴金減免(リーニエンシー)制度で違反を申告したとみられ、処分は免れる見通し。

談合の内容と背景

都は地下鉄4路線(浅草線、三田線、新宿線、大江戸線)と都電荒川線、日暮里・舎人ライナーの計6路線を運営している。6社は2020年3月以降、都交通局発注の線路保守やレール交換の工事に関する指名競争入札などで、担当者間で事前に受注予定業者を調整していた。

公取委は既に、各社に処分案を送付しており、今後、それぞれの意見を聞いた上で命令を出す見込み。

都交通局への調査と各社の対応

都交通局についても、職員が受注調整に関与した疑いがあり、公取委が調査している。公取委は談合への関与が確認できれば、官製談合防止法に基づき、再発防止を求める改善措置を都に要求する模様だ。

処分案について、東鉄工業は「調査は継続中であり、詳細は控える」、日信工業は「事態を厳粛に受け止め、コンプライアンスに反しないよう努める」、三軌建設は「内容を精査し、今後の対応を慎重に検討する」、坪井工業と早川建設は「担当者が不在」としている。