エボラ拡大のコンゴ、首都キンシャサで水際対策強化 感染例は未確認
エボラ拡大のコンゴ、首都キンシャサで水際対策強化

エボラ出血熱が急速に拡大しているコンゴ民主共和国で、当局にとって最大の懸念事項は、人口が密集する首都キンシャサへの流行の到達だ。キンシャサの北東70キロに位置するマルク地区の港では、地域連携担当者がハンドマイクを手に桟橋を行き来し、感染地域から船で到着した人々に検査の必要性を呼びかけている。

船で到着する乗客への検疫

感染が拡大する北部と東部からは日々、数百人が木製の船でキンシャサに到着する。人口約1700万人のキンシャサでは、これまでのところ感染例は報告されていないが、医療チームは水際対策を強化している。

「ストップ・エボラ」と書かれたTシャツを着た地域連携担当者のイーブス・マトワさんは、「彼らは感染症の高リスク地域からここに来る。そのため、到着時には検査の実施が必要となる」と述べ、「彼らに準備が必要で、症状がなければ解放できると伝えている」と話した。

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検査と消毒の手順

北東部の主要な河川都市キサンガニからは船3隻が到着し、桟橋には商人や家族連れが列を作っていた。同市では、5月15日に流行発生が宣言されて以降、15件ほどのエボラ感染例が記録されている。

流行宣言から約100日経過した時点で、国内では2500人以上が感染症により命を落としている。そのうちの半数は、3週間で確認された。6州で約5000件の感染例が記録されているが、医師たちはさらに多くの感染者がいると見ている。

中部カサイ州から1週間かけて首都郊外に到着した船の船長は「エボラのことは聞いたことがある。すぐに死に至る病だ。自分の船に病人がいるかもしれないと心配だ」とAFPに語った。マトワさんは、疑わしいケースが見逃されないように、すべての船に対して「徹底的に」検査が行われると述べた。

近くのテントでは、スクリーニングチームが乗客の体温を測り、出血熱の症状を確認している。またここで、全員の連絡先や出発地、到着地が記録される。リスクがあると判断された場合、顔全体を覆うマスクとブーツを着用した作業チームが船全体を消毒する。

不信感と今後の課題

「潜伏期間は2日から21日だ。のちに症状が出るかもしれないが、(ここでの対策により)追跡可能だ」とマトワさんは楽観的な見方を示す。一方で、匿名を条件に取材に応じた医師は「感染例が1件でも確認されればキンシャサは惨事になる。感染例は急増するだろう」とAFPに述べた。

乗客の多くは、到着の際に医療チームが桟橋に待機しているのを見て驚く。看護師のセシル・キサング氏は「簡単に検査を受けてもらえない場合もある。感染症の流行を信じず、私たちがうそを言っていると思っている人もいる」と話す。汚職が蔓延している同国では、エボラ対策キャンペーンが一部の人々からの不信感に直面している。

同国の国立生物医学研究所(INRB)によると、8月初めに検問所が設置されて以降、感染疑いのケースは30件あったが、いずれも陰性と判定された。しかし、国連(UN)やその他の機関は、非常事態は現在進行形であると警告する。

今回の17回目となるエボラの流行は、すでに同国の歴史上で最も致命的であり、過去どの流行よりも速いペースで拡大している。ブンディブギョ株に対するワクチンや特別な治療法は存在しない。国連の担当調整官は21日、エボラが「指数関数的」に感染が広がっていると警告した。

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