戦時中に中国から日本へ強制連行され、過酷な労働を強いられたとする中国人元労働者の遺族ら50人が16日、IHIや大成建設など日本企業6社を相手取り、慰謝料など計約1860万元(約4億2780万円)の損害賠償を求める訴状を河北省高級人民法院(高裁)に提出した。原告代理人が明らかにした。
訴状の内容と今後の焦点
訴状では、損害賠償に加え、日中主要メディアへの謝罪文掲載や両国出資の記念碑建設も求めている。今後、同法院が訴状を受理し、正式に裁判が始まるかが焦点となる。
日本での判決と中国での動き
強制連行を巡っては、日本では2007年の最高裁判決で「1972年の日中共同声明で、個人による裁判を通じた賠償請求はできなくなった」との判断が示された。その後、中国では今回と同様の訴状提出が相次ぎ、2016年には三菱マテリアル(旧三菱鉱業)との間で和解が成立した。
政府の対応
中国外務省報道官は16日、「歴史を直視し、責任ある態度で対応するよう日本側に求める」と語った。一方、木原官房長官は16日の記者会見で、「日本政府としてのコメントは差し控える」と述べた。



