3年間伸ばした髪をヘアドネーション、近江八幡の母子3人が医療用ウィッグに
3年間伸ばした髪をヘアドネーション、母子3人が医療用ウィッグに

3年かけて伸ばした髪をカット

医療用ウィッグ用に髪を寄付する「ヘアドネーション」のため、滋賀県近江八幡市の母子3人が今月、約3年間伸ばした髪を切り、髪に悩む子どもらを支援するNPO法人に送った。

10年前に母が始めた取り組みは、6年前に長女、3年前に次女が加わり、「家族恒例のチャリティー」になっており、3人は3年後の再来店を約束した。

フルート奏者の母と娘2人

フルート奏者の小森美由紀さん(46)、長女で中学1年の美羽音さん(12)、次女で小学3年の美湖音さん(8)の3人。今月15日、ヘアドネーションに賛同している行きつけの美容室「エイブルビヨウシツ」(草津市)を訪れ、小森さん、美羽音さん、美湖音さんの順番で背中まで伸びた髪をカットした。

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40センチ余りの髪、24束

ヘアドネーションには髪の長さが31センチ以上必要で、3人は前回のカット以来、前髪だけを家庭で切りそろえ、後ろ髪は伸ばし続けてきた。この日のカットで、長さ40センチ余りの髪が3人あわせて24束集まった。

亡き母の経験がきっかけ

小森さんが2016年9月に初めてヘアドネーションを行ったのは、今は亡き母親が抗がん剤治療で髪が抜け、ウィッグを使っていたのを見ていたから。「お母さんは髪の毛を誰かにあげたことがあるんだよ」。小森さんがそう語りかけた長女は20年2月、自分と一緒にヘアドネーションをしてくれた。それを知った次女は「お母さん、お姉ちゃんと一緒に髪を切りたい」と言い、23年2月には3人そろって髪を切り、「また伸ばして一緒にやろう」と約束した。

美容室のオーナーが呼びかけ

エイブルビヨウシツを経営する井本敏洋さん(47)は14年からヘアドネーションのためのカットを受け付けており、昨年だけでも30人以上をカットした。「ヘアドネーションは、協力があってできる取り組み。寄付する人、受け取る人の両者にとって感動的な体験になる」と参加を呼びかける。

この日、カットを終えた美羽音さんは「長い髪は乾かすのがたいへん。でも、誰かに使ってほしいからまた髪を伸ばします」といい、美湖音さんは「切った髪を使ってくれるのはうれしい」と笑顔を見せた。

NPO法人が無償でウィッグ提供

小森さんが髪を送ったNPO法人「JHD&C(ジャーダック)」(大阪市北区)は、小児がん治療による脱毛などに悩む子どもたちに、寄付された髪で作った医療用ウィッグを無償で贈っている。小森さんは「これからもヘアドネーションを親子で続けたい」と話していた。

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