岸田文雄首相は13日、首相官邸で記者会見し、新型コロナウイルスワクチンの4回目接種を70歳以上の高齢者と基礎疾患のある人を対象に実施すると正式に表明した。今月下旬から接種を始める方針で、政府は自治体と連携して準備を進める。
4回目接種の対象と時期
対象は、3回目の接種から5カ月以上経過した70歳以上と、基礎疾患(持病)がある人。接種にはモデルナ製またはファイザー製のワクチンを使用する。岸田首相は「感染再拡大を防ぎ、重症化リスクの高い方を守るため、早期に接種を開始する」と述べた。
政府は、オミクロン株に対応したワクチンの開発状況も見極めつつ、秋以降に追加の接種を検討する方針。岸田首相は「今後も科学的知見に基づき、適切なタイミングで接種を推進する」と強調した。
感染状況と対策
国内の新規感染者数は、オミクロン株の派生型「BA.2」の流行により、再び増加傾向にある。厚生労働省の専門家会合は13日、全国の新規感染者数が前週比で約1.4倍に増加したと報告した。岸田首相は「第7波の入り口にあるという認識だ」と述べ、警戒を呼びかけた。
政府は、ワクチン接種に加え、医療提供体制の強化や検査体制の拡充を進める。また、高齢者施設でのクラスター発生防止のため、施設職員への検査頻度を引き上げる方針。
経済への影響と今後の見通し
岸田首相は、行動制限については「現時点では必要ない」とし、社会経済活動を維持しながら感染対策を進める考えを示した。政府は、観光需要喚起策「全国旅行支援」の実施時期について、感染状況を踏まえて判断する。
専門家からは、4回目接種の効果や対象範囲について議論がある。一部の専門家は、若年層への接種拡大や、より効果的なワクチンの開発を求める声も上がっている。



