便秘と下痢を繰り返す—大腸がんと過敏性腸症候群の症状、見分け方、受診のタイミングについて医師が解説します
便秘と下痢を繰り返す—大腸がんと過敏性腸症候群の症状、見分け方、受診のタイミングについて医師が解説します

便秘と下痢を繰り返す原因

便秘と下痢を交互に繰り返す症状は、大腸がんや過敏性腸症候群(IBS)などの疾患で現れることがある。体質やストレスのせいと片付けず、注意が必要だ。

大腸がんによるメカニズム

大腸がんにより大腸の内腔が狭くなると、固まった便が通過しにくくなり便秘が生じる。一方、腸は便を押し出そうと動きが亢進し、水分だけが先に通過して下痢状の便となる。これが便秘と下痢を繰り返す理由である。この症状は左側の大腸、特にS状結腸や直腸のがんで多いとされる。

また、がんにより大腸全体の働きが低下することも便秘や下痢の一因となる。さらに、自己判断で便秘薬や下痢止めを服用すると、作用と副作用が入り交ざり症状が乱れることもある。

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大腸がんに伴うその他の症状

  • 腹部の張り、ガス、違和感、痛み
  • 残便感、便の細り、排便回数や性状の変化
  • 血便
  • 貧血(立ちくらみ、めまい、動悸、倦怠感)
  • 食欲低下、吐き気、体重減少

過敏性腸症候群との違い

過敏性腸症候群は機能性消化管疾患で、検査では異常が特定できない腸の働きの乱れが生じる。ストレスが関与することが多く、比較的若い人に多い。症状はストレス状態により変動し、調子の良い日と悪い日の差がはっきりしている。大腸がんでは症状が徐々に悪化し、変動が少ない。過敏性腸症候群単独では通常血便は出ないが、両者が合併することもある。

受診の目安

下痢や便秘が短期間で回復する場合は一時的な体調不良の可能性が高い。しかし、長期間続く、便が細くなる、血液が混ざる、腹部膨満や腹痛がある場合は注意が必要だ。貧血や体重減少が見られる場合や、家族に大腸がん患者がいる場合、最近検診を受けていない場合も早めの受診が推奨される。

一宮西病院消化器内科部長の東玲治医師は、大腸がんの初期症状として便通異常が現れる仕組みを解説している。また、過敏性腸症候群では腸粘膜に傷がつかないため原則血便はないとしている。

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