漫画家菊池真理子氏が語る性暴力のトラウマと「同意誤信」への違和感
漫画家菊池真理子氏が語る性暴力と同意誤信

漫画家の菊池真理子さん(53)は、19歳の時に夜道で3人組の男に車で連れ去られ、性暴力の被害に遭った。長年その記憶を封印してきたが、2024年に出版社の編集者に自身の経験を告白。その後、性的同意と「同意誤信」をテーマにしたノンフィクション漫画『同意なんかしていない 性被害者たちに何が起きたのか』を発表した。

被害実態と司法の現実

内閣府の2023年の調査によると、日本で性被害を警察に相談したのはわずか1.4%で、菊池さんのように「誰にも相談していない」割合は約56%に上る。2023年7月の刑法改正で「同意のない性行為」の処罰が明確化されたが、被害者が訴えても「嫌疑不十分」で不起訴になるケースは多い。加害者側の「相手は同意していたと思い込んでいた」という主張(同意誤信)が認められる事例が問題となっている。

漫画が描く被害者の声

菊池さんは性暴力の被害者や専門家ら9人を取材。作中では、有名男性による被害事例を描く。女性は合コンと偽ってホテルに連れ込まれ、抵抗して逃げたが、加害男性は「同意の上と思い込んでいた」と主張。被害女性は検察官から「港区女子だろ」「和解して金をもらえ」などと言われたという。弁護士が抗議すると、検察官は「女性の味方をして男を陥れようとしている」とレッテルを貼った。菊池さんは「弁護士は検察官の態度豹変にショックを受けた」と語る。

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二次被害の構造

菊池さんは取材を通じて、被害の瞬間だけでなく、捜査や裁判で「同意しただろう」と圧力をかけられる二次被害・三次被害の構図を明らかにした。被害女性の訴えより加害男性の「同意誤信」主張が通り、事件は不起訴となったケースも紹介している。

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