高市首相は13日の衆院予算委員会で、自身を衆院選で支援しなかった地元首長の自治体の道路予算を「カットした」などと発言した簗農相について「行政の運営をしていいのかも含め、しっかりと考えさせていただく」と述べ、進退の判断に含みを持たせた。簗氏の陣営が衆院選中に支持者をシャトルバスで無料送迎した問題では、首相自身が簗氏から事情を聞き取るとし、「仮に違法性があれば、躊躇(ちゅうちょ)しない」と更迭を辞さない考えも示した。
簗氏は違法性を否定、栃木県選管は「確認できない」
この日は首相と全閣僚が出席して基本的質疑が行われた。簗氏は、道路予算に関し「(国土交通省に)減額を求めた事実はない」と改めて釈明した。無料送迎問題では、野党から「公職選挙法違反ではないか」と追及を受けた。簗氏は、出陣式の出席者を臨時駐車場から会場までバスで送迎したことは認めつつ、「会場費の一部で、利益供与や寄付にはあたらない」と違法性を否定した。
簗氏は午前の予算委では、事前に陣営スタッフが地元の選挙管理委員会に問い合わせ、違法性がないことを確認したと答弁した。これに対し、栃木県選管は13日午後、「問い合わせの有無については確認できない」とのコメントを発表した。読売新聞の取材に対し、こうした問い合わせがあった場合には「過去の実例や判例に基づき『公選法上の利益供与にあたるおそれがあるため、差し控えてほしい』と伝える」と説明した。
首相は「事実関係全体が見えない」と述べるにとどめる
首相は予算委で、野党から無料送迎問題を含め、簗氏の進退や任命責任を重ねて問われ、「現時点で公選法違反だと決めつける権限もなく、事実関係全体が見えない。きょうの時点で聞かれても答えかねる」と述べるにとどめた。
首相は13日夜、首相官邸で記者団に対し、無料送迎問題について「(簗氏から)今夜中に電話なりでまず報告を受けたい」と語り、14日の衆院予算委後にも改めて簗氏と面会して話を聞く考えを示した。