自民党税制調査会は25日、党本部で幹部会合を開き、飲食料品の消費税減税の詳細な制度設計に着手した。減収が見込まれる中小農家に給付金を支払う方向で検討。客足が鈍る懸念がある外食産業には省力化などの支援を模索する。事業者の不安を解消し、来年4月からのスムーズな減税開始につなげたい狙いだ。
中小農家への給付金と外食支援
飲食料品の消費税減税で、中小農家は農産物販売で受け取る税金相当額が7%分減少。農機や肥料の仕入れで支払う10%分の税額は変わらず、手取りが減ることになる。政府・与党は仕入れの税負担を補塡する名目で、売上高に応じた給付金の支払いを検討している。
また弁当や総菜の税率が8%から1%に下がる一方、外食の店内飲食は10%で変わらず、割高感が増して客足が減る可能性がある。このためセルフレジなどの省力化や、税率が1%となる持ち帰りのサービスの導入に対する支援策などを探る。
総額表示免除や新聞税率の扱い
このほか、小売店の値札貼り替え作業を巡り、対応が間に合わないとの指摘がある。税込み価格を表示するよう義務付ける「総額表示」を一定期間免除する特例措置を設ける案が浮上している。定期購読の新聞の税率は8%で据え置く方向だ。
代替財源の具体化は年末に先送り
政府は5日に減税の基本方針を閣議決定。来年4月から2年間、飲食料品の消費税率を8%から1%に下げ、1%分の税収に当たる年間約6000億円は現金給付に回し「実質ゼロ」を目指す。減税終了後の令和11年度からは所得連動型の新たな給付制度を本格導入する。
自民は連立を組む日本維新の会と与党税制改正大綱の策定を急ぐ。自民税調の小野寺五典会長は会合後、記者団に「9月半ばまでに(政府大綱を)閣議決定できるよう進めたい」と説明。政府は秋の臨時国会で関連法案の提出を目指す。国と地方合わせて2年間で10兆円規模に上る代替財源の確保策は具体化を年末に先送りし、9年度当初予算案の編成過程で詰める見通しだ。



