「政治色が強まると人が減る」時代の活動とは? 長野3区・神津健氏の新たなつながり模索
「政治色が強まると人が減る」時代の活動とは? 長野3区の模索

今年2月の総選挙で、羽田孜元首相の「最強の後援会組織」と言われた千曲会の組織力が、もろくも吹き飛ばされた。その力の内実を探ると、「どぶ板」で培ったはずの「地域のつながり」が十分に築けていない現実があった。このまま衰退するのか、新たな形を築くのか。関係者の試行錯誤は続く。

「敵」だった公明党との連携に疑念

高市早苗内閣の解散風を受け、立憲民主党と公明党の新党結成が報じられた1月。長野3区から3期目を目指して立候補を予定していた羽田孜のおい、神津健(49)の選挙スタッフ約15人が長野県上田市内の一室に集まった。スタッフの中心は、羽田孜の個人後援会「千曲会」の幹部ら。羽田引退後、同会は神津のほか、参院議員で羽田の次男、羽田次郎(57)の後援組織として活動する。

選挙対策を担った新田一平(48)は、一緒になった公明党の関係者について「前回選挙で敵だった人たちが出入りするようになるわけで、『何をやってくれるの?』っていう疑いがあった」と振り返る。公明党側の選挙スタッフと実際に顔を合わせたのはしばらく経ってからだった。「毎日、選挙事務所に顔を出して、集会の予定などを伝えてきて、一生懸命やっている感じはあった。けれど、実際のところはどうだったのか分からない」と語る。

ポスターを「貼らないように」

公明党は自民党との連立政権を離脱し、立憲民主党との新党結成を模索していた。長野3区では、神津氏の陣営が公明党の支持層にどう訴えるかが鍵となった。実際、選挙戦ではポスターを「貼らないように」という指示が出る場面もあったという。従来の支持層に配慮した動きとみられるが、結果として千曲会の組織力は十分に発揮されなかった。

関係者の間では「政治色が強まると人が減る」という声も聞かれる。どぶ板選挙で培われてきた地域のつながりを、どう次世代に引き継ぐのか。新たな形を模索する動きが続いている。