非上場会社株の算定ルール、国税庁が見直しへ…評価額下げ節税を抑止
非上場株の算定ルール、国税庁が見直しへ…節税抑止

国税庁は、相続・贈与の対象になる非上場会社株の株価算定ルールを見直す方針を固めた。株の評価額を意図的に下げることによる極端な節税が行われているためで、1964年のルール制定以来、初めての抜本的見直しとなる。月内にも同庁の有識者会議で見直し案の概要を示す。

非上場株の評価の仕組み

国税庁によると、国内の会社は約300万社あり、ほとんどが非上場会社だ。非上場株には明確な価格がないため、相続や贈与の対象になる場合、同庁が64年に策定した通達に基づいて株価を算定している。

節税手法と問題点

従業員70人以上などの「大会社」では、業種が類似する上場会社の平均株価をベースに、会社の利益などを加味して株価を算定する。このため、多額の役員報酬などを計上して利益を圧縮し、極端な節税を図るケースが相次いでいた。

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例えば、2010年代にあった資産家の相続では、資産管理会社の株価を算定する際、同社に従業員を転籍させて大会社にするなどし、株の評価額を約100億円引き下げていた。また、リース用の航空機を購入して利益を大幅に圧縮し、安価で株を贈与した後、航空機を売却して利益を得る節税手法も広がっている。

見直し案の内容

関係者によると、今回の見直し案では、類似上場会社の平均株価を用いることはやめ、帳簿上の純資産額をベースとする。その上で、単年度ではなく直近数年間の利益に基づく収益力で評価する。一時的な支出で利益を圧縮する手法を取りにくくする。

現行ルールでは非上場会社を大中小に3分類し、各評価手法によって評価額に4倍以上の差が出ることがあり、会計検査院が24年、公平性に欠けると指摘。国税庁が今年4月に有識者会議を設置し、見直しに向けた議論を始めていた。

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