政府は21日、デジタル社会実現に向けた重点計画を閣議決定し、マイナンバーカードの取得義務化の盛り込みを見送った。自民党が5月に罰則なしの義務化を政府に求めていたが、保有率の上昇傾向などを踏まえ、見送りを決めた。
松本デジタル相が閣議後会見で説明
松本尚デジタル相は21日の閣議後会見で、マイナンバーカードの保有率が83%に達し、毎年上昇していると指摘。「順調に右肩上がりになっていることを踏まえれば、義務化するところには至らなかった」と述べた。
国の調査では、カード未取得者の理由として「メリットを感じない」「情報流出が怖い」などが多く挙がっている。政府は今後も取得は任意のまま、利用可能な場面を拡大し、さらなる普及を目指す方針だ。
自民党の提言と政府の判断
自民党は5月にまとめた政策提言「デジタル・ニッポン2026」で、国民がデジタルの恩恵を実感できる社会を実現するため、罰則を設けない形での取得義務化を政府に検討するよう求めていた。しかし、政府は現状の普及ペースを考慮し、義務化は時期尚早と判断した。
松本デジタル相は「できるだけ利用シーンを含む拡大をしていく中で、国民全員(の保有)を目指して進めていくのが適切ではないかと考えている」と述べ、任意取得の継続と利用シーン拡大による普及促進の考えを示した。



