政府が7月中の閣議決定を目指す経済財政運営と改革の基本方針「骨太の方針」で、年末の安全保障関連3文書改定の最大焦点である防衛費増額について、北大西洋条約機構(NATO)加盟国などが大幅増額を決めたことに触れ、「5年以内に防衛力の変革を実現する」と記すことが複数の政府・与党関係者への取材で明らかになった。
注釈に各国の数値目標を明記
さらに注釈では、NATO加盟国や韓国、オーストラリアなどが国内総生産(GDP)比で3%や3.5%といった数値目標を掲げていることを具体的に書き込む。防衛費増の具体的な数値目標は本文には記載しない一方、注釈で各国の数字を示すことで、大幅増額に向けた地ならしをする形だ。
米国の要求と国際的な動き
骨太の方針の本文では、米国が同盟国に対して「より大きな役割」を求めていると指摘。NATO加盟国、韓国、オーストラリアなどが「中長期的に国防費を増額する目標を掲げるなど、安全保障関連の取り組みを強化している」と言及する。これにより、日本も国際的な防衛費増額の流れに沿う必要があることを暗に示す。
自民党提言との連動
自民党は6月24日、安全保障調査会の浜田靖一会長から高市早苗首相に提言書を提出。提言では具体的な防衛費の数値目標は示さなかったが、骨太方針の注釈で各国目標を示すことで、今後の議論に弾みをつける狙いがある。政府は年末の3文書改定に向け、防衛費の大幅増額を軸に検討を進める。



