2025年7月に始まった大型連載「21世紀の証言」は、キーマンの一次証言を通じて激動の時代を振り返る企画だ。その第1回の証言者として登場するのが、規制改革・ガバナンス改革の第一人者であり、オリックス シニア・チェアマンを務める宮内義彦氏である。日本経済の停滞から30年、何が改革を阻み、何が未来への萌芽となったのか。宮内氏が四半世紀を語り尽くした内容のエッセンスを、本稿で紹介する。
既得権益の壁と「3度の宮内降ろし」
宮内氏は、官主導の構造打破に挑んだ規制改革の過程で、新聞再販制度への猛反対や族議員・官僚の抵抗に直面したことを明かす。特に「実は3回、政府に辞めさせられそうになった」と述べ、暗躍する担当大臣との攻防を振り返る。さらに、「日本人は改善ができても改革ができない」と痛感した平時改革の限界についても迫る。
正規雇用は特権か?「停滞の30年」の根因
宮内氏は、終身雇用と年功序列が日本の活力をそぎ、GDP成長を止めたと痛烈に批判する。解雇規定の作成と労働流動化を目指す改革に対し、政治力を持つ連合がなぜ猛反対したのかを解説し、能力主義を徹底できない日本社会への危機感と、停滞脱却への処方箋を明かす。
形だけのガバナンス改革と「本当の企業価値」
社外取締役制度を推進してきた宮内氏だが、今の日本企業を「文句を言われない程度に形を整えただけ」と一蹴する。自らを辞めさせる仕組みを体現したソニーの出井伸之氏の凄みや、短期的利益を追う「物言う株主」への疑問を通じ、企業が目指すべき非連続の成長を語る。
2004年プロ野球再編劇の真相と「MLB超え」の夢
球界を揺るがした2004年の再編問題について、当時パ・リーグ全6球団が赤字だった構造的欠陥と統合劇の裏側を証言。さらに、日本の12球団を再編成してMLBに匹敵する「ビッグビジネス」へと拡張させる構想を明かす。
本連載は、官邸交渉や球団再編など当事者しか語れない生々しい攻防を一次情報で凝縮し、雇用、ガバナンス、事業創出における変革のヒントを提供する。また、抵抗勢力に屈せず信念を貫くための意思決定の極意を学ぶことができる内容だ。有料会員限定で、宮内氏が語る「四半世紀の激闘と日本再生の処方箋」全4回の完全版が公開されている。



