文部科学省は、教員の労働環境改善と人材確保を目的に、働き方改革を進める自治体への新たな財政支援を行う方針を固めた。2027年度予算の概算要求で、必要経費として30億円を計上する。
文科省による自治体への直接的な財政支援は異例の措置となる。都道府県や政令指定都市の教育委員会を対象に、東北、関東などのエリアごとに1つを選定し、それぞれ5億円程度を支援する計画だ。
支援の条件と内容
採択には、教職の魅力を高めるための目標設定と3年間の行動計画の提出が求められる。行動計画には、AIを用いた電話対応システムの導入、教員の資格取得支援、職員室のオフィス改革などを盛り込むことを想定している。
また、教員の奨学金返済など、経済的負担の軽減についても必要な支援を行うとしている。
深刻化する教員不足
文科省の2025年5月時点の調査では、公立学校で3827人の教員が不足しており、2021年度の前回調査と比べて1762人増加した。学校数ベースでは、全体の8.1%にあたる2589校で教員が足りていない。
2025年度(24年度実施)の公立学校教員採用試験の受験者数は、前年度より7059人減の10万9123人だった。採用者数が増加傾向にある一方、倍率は2.9倍と過去最低を記録している。



