10月から、客からの理不尽な要求などによる「カスタマーハラスメント(カスハラ)」対策を企業に義務づけるほか、働き方や暮らしに関わる制度が変わる。飲食料品の値上げは3千品目を超える見通しで、家計への影響が広がりそうだ。
カスハラ対策が企業に義務化
カスハラ対策は、改正労働施策総合推進法にもとづき、働く人を守るのが狙いだ。働き手の保護のための方針を社内で周知する。被害者の相談窓口を設け、事実関係の確認のほか、再発防止策をとる必要がある。
最低賃金と「106万円の壁」の変更
企業が労働者に支払う最低賃金は、都道府県ごとに10月から12月にかけて順次、54~65円引き上げられる。最高は東京の1280円、最低は宮崎の1085円となる。差は195円で、従来の203円より縮まる。
最低賃金の上昇などを背景に、パート従業員らの被用者保険の加入要件となっている「106万円の壁」が10月1日付で廃止される。従業員51人以上の企業で、週20時間以上働くといった加入要件は残るが、従業員数の要件は2035年10月までに段階的に廃止される。
酒税改正と飲食料品の値上げ
酒税改正で、ビール類の税率が一本化される。ビールの酒税額は350ミリリットル缶で約9円下がり、発泡酒と「第3のビール」は約7円上がって、54.25円になる。
ビールに商機が来ると見込み、サントリー「金麦」など第3のビールは税率一本化を機にビールへ格上げする動きが目立つ。このほか、水や炭酸水で割らずにそのまま飲める缶チューハイなどのRTD(Ready To Drink)の酒税は350ミリリットル缶で7円上がって35円になる。
帝国データバンクによると、飲食料品では10月中に3153品目の値上げが予定されている。