夏休み中の言動が注目された高市首相が、国際社会や国内で批判を集めている。アメリカのドナルド・トランプ大統領が18日に国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長らを制裁対象に指定したことへの反応や、全国戦没者追悼式での式辞で「反省」に言及しなかったことなどが波紋を広げた。
ICC制裁への対応に批判噴出
高市首相が「大変残念」と述べるにとどめたことを受けて、21日の自民党外交部会などの会合では、出席者から「赤根氏を守るのが高市首相の責務」「政府として『法の支配』重視を内外に発信すべきだ」などの指摘が相次いだ。
さらに、鳩山由紀夫元首相が同日、自身のXで、高市首相と日本政府の対応を強く批判した。鳩山氏は、政府が英語版での談話で赤根氏らへの制裁について「unfortunate」としたことを取り上げ、「何が不運なのか。運の問題で済む話ではなく、制裁を撤回するよう求めよ」とかみついた。
「反省」回避が支持率低下の要因に
高市首相が15日の全国戦没者追悼式の式辞で、先の戦争への「反省」に言及しなかったことが、政界だけでなく、国民の間にも複雑な波紋を広げた。前特別国会の会期末の混乱についても「反省はしていない」と言い放つなど、「『反省』という言葉を毛嫌いする性格」(自民党長老)が際立ったことが、「支持率低下の要因」(自民党幹部)となっていることは否定できない。
そもそも、15日の追悼式での式辞での「反省」は、石破茂前首相が昨年、アジア諸国への加害責任を踏まえて、13年ぶりに復活させた文言だった。これに対して、高市首相は就任後初となった式辞で、先の戦争への「反省」だけでなく、アジア諸国への加害責任や「不戦の誓い」にも言及を避けた。
今後も「反省なし」の姿勢か
高市首相自身は「『反省』を口にすれば政権が傾くと思い込んでいる」(側近)とされ、今後も「反省なし」の姿勢を貫くとみられている。ただ、そうした「頑迷固陋な政治姿勢」(閣僚経験者)については、各界の有識者の間でも賛否両論が渦巻く。
今回のアメリカの制裁措置をめぐっては、欧州連合(EU)や国際連合をはじめ、多くのICC加盟国から強い抗議や非難が相次いでいる。これも踏まえて、国内でも超党派議員連盟や野党、有識者から、高市政権の対応について「対米配慮が過ぎる」「撤回を求めるべきだ」などの疑問や批判が噴出している。



