与党は、次期参院選の公約に、憲法改正の発議に必要な衆参両院の3分の2以上の議席確保を目指す方針を明記することが、複数の政府・与党関係者への取材でわかった。首相は「国民の理解を得ながら、憲法改正を実現していくことが重要だ」と述べ、公約に明記することで、改憲への強い決意を示す考えだ。
公約の骨子と狙い
公約では、憲法改正の発議要件を定めた憲法96条に触れ、与党として衆参両院でそれぞれ3分の2以上の議席を確保し、改憲を発議することを目標に掲げる。首相周辺は「改憲は与党の悲願であり、公約に明確に位置づけることで、国民に約束する意味がある」と説明する。
与党は現在、衆院で3分の2を超える議席を有するが、参院では過半数にとどまる。参院選で3分の2を確保するには、与党で計90議席以上(非改選含む)が必要となる。公約では、この目標達成に向けた具体的な方策として、候補者の擁立や選挙協力の強化を盛り込む方向だ。
野党の反応と課題
一方、野党側は「改憲ありきの公約だ」と批判を強めている。立憲民主党の幹部は「国民の暮らしを優先すべきだ。改憲議論を急ぐ必要はない」と述べ、公約に反対する姿勢を示した。日本維新の会も「与党の一方的な改憲推進は認められない」としている。
公約の実現には、国民の理解が不可欠だ。世論調査では、改憲に賛成する意見が過半数を超える一方、具体的な改正項目については賛否が分かれる。首相は「国会だけでなく、国民的な議論を深めたい」と述べ、改憲に向けた丁寧な説明を約束した。
今後のスケジュール
与党は今月下旬にも公約の最終案をまとめ、8月の臨時国会で正式に決定する予定だ。参院選は来年夏の実施が見込まれ、与党は公約を軸に選挙戦を展開する方針。ただし、改憲発議に必要な3分の2の確保は容易ではなく、与党内からも「現実的な目標ではない」との声が上がっている。



