2026年上半期の医療機関倒産、過去最多ペースに 6割超が小規模倒産
2026年上半期医療機関倒産、過去最多ペース

帝国データバンクが2026年7月17日に発表した調査によると、同年上半期(1~6月)の医療機関(病院、診療所、歯科医院)の倒産件数は39件に達し、上半期としては過去最多を記録した。前年同期の35件を上回るペースで推移しており、このままの勢いが続けば、2025年通年の66件を超え、年間でも過去最多を更新する可能性がある。

倒産の内訳:診療所が最多、負債総額は減少

内訳は、病院が4件(負債総額35億5500万円)、診療所が19件(同79億800万円)、歯科医院が16件(同9億1700万円)。診療所の倒産は上半期として過去最多を記録した。診療科別では内科が9件で最も多く、外科(4件)、眼科(3件)、皮膚科(2件)と続いた。帝国データバンクは「内科の中には、併設して老人福祉施設やデイサービスを運営する事業者もあり、これらの事業の悪化も加わり、倒産するケースが見られた」と分析している。

負債総額は123億8000万円で、前年同期から32.6%減少した。負債3億円未満の小規模倒産が6割強を占め、中小規模の医療機関に経営圧迫が集中している実態が浮き彫りとなった。

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経営悪化の要因:コスト増と診療報酬改定の遅れ

帝国データバンクは、医療機関の経営悪化の要因として、コロナ禍での事業悪化に加え、物価高や人手不足、人件費の上昇を指摘。特に、診療報酬改定が物価上昇や人件費増加に追いつかず、収支が悪化する環境が続いていると説明している。全業種では「経営者の病気・死亡」を理由とする倒産が3.8%にとどまる一方、医療機関では4割を占めた点も特徴的だ。

地域別:東京が最多、18都道府県で発生

地域別では、東京都が9件で最も多く、大阪府が4件、北海道、福岡県、埼玉県が各3件など、18都道府県で倒産が発生した。帝国データバンクは「人口減少の中、医療機器や消耗品の価格高騰や光熱費、人件費などのコスト上昇に対し、診療報酬の改定が追い付かず、収支が悪化する環境が続いてきた」と指摘している。

本調査は、負債額1000万円以上で法的整理となった病院、診療所、歯科医院を主事業とする事業者を対象に実施。倒産件数や休廃業・解散件数は、施設数ではなく事業者数を集計している。

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