皇族数確保を目的とした皇室典範改正案をめぐり、中道改革連合の小川淳也代表は、養子案が「立法府の総意」から逸脱しているとの見解を示しながらも、衆院本会議の採決では賛成に回った。背景には、与党時代に賛成を表明していた公明党出身者への配慮があり、党内の亀裂を回避するためだった。一方、国の根幹に関わる法案を巡り立憲民主党との溝は深まり、3党合流の足場は揺らぎつつある。
養子案を巡る駆け引きと賛成表明の経緯
改正案は7月10日に衆院で審議入りし、即日採決により可決された。中道の小川淳也代表は採決直前、「この問題の重要性、そして党派的対立を避けたい思いから、苦渋ではあるが賛成する」と表明した。
改正案は、旧宮家の男系男子を皇族として養子に迎える案を中心に、養子のもとに生まれた男子は皇位継承資格を有すると定めている。中道は「立法府の総意」を踏み越えた内容だとし、「将来の検討事項」であることを明確にするよう付帯決議案の修正を要求。さらに女性天皇や女性宮家の検討も盛り込むべきだと求めた。しかし、与党側から返ってきたのは「ゼロ回答」だった。
政府答弁で「同趣旨の担保」を得たと説明
それでも中道は賛成に回った。小川氏は、改正案が「立法府における将来の検討を先取りしたり、これを縛るような趣旨のものではない」という政府答弁を得たことで、「(修正要求と)同趣旨の担保が取れた」と説明した。しかし、国のかたちに関わる重大なテーマにもかかわらず、軸が定まらないことへの不満から、複数の党所属議員が採決を退席した。
公明出身者への配慮と党内亀裂回避
党幹部によると、今春の時点で中道内の公明出身者からは「うちは公明を抱えている」との声が上がり、与党時代に賛成していた経緯を踏まえ、反対すれば党内が分裂する恐れがあった。小川氏は最終的に、党内の結束を優先し、賛成に転じたとみられる。
立憲民主党との関係悪化と3党合流への影響
一方、立憲民主党の水岡俊一代表は、中道の対応に不満を示し、皇室典範改正案を巡る姿勢の違いが、今後の3党合流の妨げになる可能性がある。中道内部では、今回の判断が支持基盤に与える影響を懸念する声も出ており、今後の政局に波紋を広げそうだ。
改正案は今後、参院での審議が予定されており、与党側は早期成立を目指している。中道の対応が再び焦点となる可能性がある。



