政府は、大規模災害時に首都機能を代替する「副首都構想」関連法に基づき、副首都の指定要件を定めた政令案をとりまとめた。道府県内に国内人口の1.2%以上の政令市があることや、国の出先機関の立地数の規定などが明記された。指定を目指す北海道、愛知、大阪、福岡の4道府県が要件を満たす見通しだ。
政令案の主な要件
政府は3日からパブリックコメント(意見公募)を開始し、月内に政令を閣議決定する予定だ。要件を満たせば複数の自治体が副首都に指定される可能性がある。
副首都構想は、東京圏との同時被災を避けて、災害時に首都のバックアップ機能を構築する狙いがある。このため、政令案では首都直下地震の緊急対策区域外や富士山の火山災害警戒地域外を条件とした。
経済規模や出先機関の条件
東京一極集中を是正し、多極分散型経済圏を形成する観点から、主要都市に限るため道府県内に国内人口の1.2%以上の政令市があることや、道府県内の総生産が国内総生産(GDP)の2.1%以上を占めることも条件となった。
地方法務局や財務局など全国に28種類ある国の出先機関のうち、半数以上が立地することも要件に定めた。政令市を特別区に再編するか、政令市と道府県が連携協約を結び、推進体制を構築することも求めた。
指定の見通しと今後のスケジュール
読売新聞が8~9月に実施したアンケート調査では、北海道、愛知、大阪、福岡、広島、群馬の6道府県が副首都への指定を「目指す」と回答した。このうち、広島、群馬両県と「政令を見た上で判断する」と答えていた宮城、富山などの県は指定要件から外れる見通しとなった。
副首都は、議会の議決を経て道府県が政府に指定を申請し、政府が要件に該当するか審査した上で、首相が指定する。指定されれば、交通施設の整備や規制緩和などを促進できる。
政府は政令の閣議決定後に、高市首相を本部長とする「副首都整備推進本部」を設置する予定だ。11月をめどに策定する副首都の指定に関する「基本的考え方」で、今後のスケジュールを示す方針だ。