2025年大阪・関西万博の前売り券販売が、主催者が掲げる目標の1400万枚に対し、7月末時点で約980万枚(達成率70%)にとどまっていることが、関係者への取材で分かった。開幕まで1年を切った中、販売ペースが鈍化しており、運営体制に影響を与えかねない。
前売り券販売の現状と目標
博覧会協会は、前売り券の販売目標を1400万枚に設定。だが、7月末時点の販売実績は約980万枚で、目標達成率は70%にとどまる。当初の計画では、2024年度中に1000万枚の販売を見込んでいたが、達成は困難な情勢だ。
協会の担当者は「販売促進キャンペーンを強化し、目標達成を目指す」と述べる一方、専門家からは「このままでは入場者数が伸び悩み、万博の盛り上がりに水を差す恐れがある」との指摘が出ている。
販売促進策の強化
協会は、前売り券の販売を促進するため、2024年秋から新たな割引キャンペーンを実施する方針。また、企業向けの団体券販売や、学校単位での購入促進も図る。さらに、SNSを活用した広報活動を強化し、若年層への訴求を狙う。
しかし、すでに前売り券を購入した人からは「割引が後から適用されると、早期購入者が損をする」との声も上がっており、価格設定のバランスが課題となっている。
運営への影響と今後の見通し
前売り券の販売不振は、万博運営の収支計画に直結する。入場者数が目標を下回れば、施設運営費やイベント開催費の捻出が難しくなる可能性がある。協会は、入場者数を目標の2820万人と見込むが、前売り券の販売状況次第では下方修正も検討せざるを得ない。
万博の成功には、国内外からの集客が不可欠だ。海外からの観光客誘致に向けて、協会は航空会社や旅行会社との連携を強化している。一方、地元大阪では、万博開催による経済効果への期待が高まる中、前売り券販売の遅れが懸念材料となっている。



