トランプ大統領、イラン核合意からの離脱を発表 国際社会から非難の声
トランプ氏、イラン核合意離脱発表 国際社会非難

トランプ米大統領は8日、2015年に結ばれたイラン核合意(包括的共同行動計画、JCPOA)からの離脱を正式に発表した。ホワイトハウスでの演説で、トランプ氏は「この合意は腐った取引だ」と強く非難し、イランに対する経済制裁を再開する方針を明らかにした。

核合意の内容とトランプ氏の批判

イラン核合意は、米国、英国、フランス、ドイツ、ロシア、中国、EUとイランの間で結ばれ、イランが核開発を制限する代わりに、経済制裁を解除する内容だった。しかしトランプ氏は、合意がイランの弾道ミサイル開発や中東での活動を制限していない点を問題視。また「イランは合意後も核兵器開発を続けている」と主張した。

トランプ氏は「米国はこの合意に参加しない。我々はイランが核兵器を決して保有しないことを確実にする」と述べ、新たな制裁を科す大統領覚書に署名した。制裁は180日以内に段階的に再開される見通しで、特に石油部門や金融取引に影響が出るとみられる。

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国際社会の反応

この発表に対し、欧州連合(EU)のモゲリーニ外交安全保障上級代表は「深い遺憾の意」を表明。フランスのマクロン大統領、ドイツのメルケル首相、英国のメイ首相は共同声明で「引き続き合意を守る」と強調した。イランのロウハニ大統領は国営テレビで「米国は国際的な約束を尊重しない国だと証明した」と非難し、欧州との協議を継続する意向を示した。

イスラエルのネタニヤフ首相は「完全に正しい決断」と歓迎。サウジアラビアやUAEなど湾岸諸国も米国の決定を支持した。一方、ロシアのプーチン大統領は「国際法の枠組みを損なう行為」と批判し、中国も「多国間主義に反する」と遺憾の意を表明した。

今後の影響

米国の離脱により、イラン核合意は存続の危機に直面している。イランは合意の継続条件として、欧州諸国が米国の制裁に対抗できる経済措置を取ることを要求。欧州側はイランとの貿易を維持するため、SPV(特別目的会社)設立を検討している。

専門家は、制裁再開でイランの経済が悪化し、中東情勢が不安定化する可能性を指摘。また、核合意離脱は北朝鮮との核交渉にも悪影響を及ぼすとの見方がある。ホワイトハウス高官によれば、トランプ政権はイランに新たな核交渉を呼びかける方針だが、イラン側は拒否する姿勢を示している。

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