米国のトランプ政権は7月16日、外国からの留学生や報道関係者を対象としたビザ(査証)の米国滞在可能期間を大幅に短縮する新たな規則を発表した。外国人の入国管理を強化し、制度悪用を防ぐ狙いがある。新規則は17日付の官報で公示され、60日後に発効する。
留学生・交流訪問者ビザの滞在期間を4年に制限
新規則によると、留学生向けの「Fビザ」と学術研究や交流訪問者向けの「Jビザ」は、滞在可能期間が最長4年に設定される。現行制度では、学業や研究活動が継続している限り、滞在が無期限に認められていた。また、卒業後の帰国準備などのための猶予期間も、従来の60日間から30日間に短縮される。
この変更により、長期にわたる学業や研究プログラムを計画している外国人は、4年を超える滞在が必要な場合、改めて期間延長の申請を行う必要がある。政権は、これらのビザが本来の目的以外に悪用され、長期滞在に利用されていると指摘している。
外国人記者ビザは最長240日、中国人は90日に制限
外国人記者に必要な「Iビザ」については、滞在可能期間が最長240日間に設定された。特に中国人記者に対しては、さらに厳しい90日間の制限が課される。日本人記者の場合、現行ではビザの有効期間が5年間となっていたが、新規則では一律に240日間(中国人は90日間)に短縮される。
これにより、長期取材を計画する外国人記者は、期限内に取材を完了させるか、期間延長の申請を行う必要がある。政権は、外国人がビザ制度を悪用し、本来とは異なる目的で長期滞在しているとの認識を示している。
国土安全保障省長官「明確な期限で審査・監視能力を取り戻す」
米国土安全保障省のマークウェイン・マリン長官は、声明で「明確な期限を設け、米国に滞在する個人を適切に審査、監視する能力を取り戻す」と述べ、新規則の目的を説明した。三つのビザ(F、J、I)による入国者数が増加していることを背景に、厳格な管理が必要と判断したとみられる。
新規則は60日後に発効するため、現在ビザを申請中または更新予定の外国人は、新たな制限に注意する必要がある。なお、いずれのビザも期間延長の申請は可能とされているが、審査は厳格化される見通しだ。



